2021.09.29
その他
風水害に関する基礎的な知識
近年大雨が増加傾向にあるように感じられる。 風水害への対策に当たっては、まずその発生メカニズムを理解しておくことが重要である。
1.洪水が発生しやすい場所 河川などの水が住宅や田畑がある地域へあふれ広がる事を氾濫と呼ぶ。氾濫の主な原因として①防が崩壊し川の水が堤防から流れ出る「破堤」⓶河川の水位が堤防の高さを超える「越流」がある。破堤が生じやすい場所としては、河の屈曲部、合流点付近、河幅が狭くなっているところ、水門の設置箇所、橋、堰の上流部がある。
2.内水氾濫が生じやすい場所 平坦な場所に強い雨が降った際、降雨量が排水路や河川等への排水能力を超過すると雨水が地面に溜まる。この現象を内水氾濫と呼ぶ。内水氾濫が起こりやすい場所は平野の中のより低い場所であり、例えば底低地やゼロメートル地帯が該当する。
3.台風の経路と風の強さの関係 日本を含む北半球では、台風は半時計周りの渦であり、日本付近における台風の進行方向は、北東方向である。台風が接近した際の地上における風向きは、渦の方向と台風の進行方向の合力となる。台風の進路の東側は渦の方向と台風の進行方向が逆が概ね一致するため、風が強くなる。反対に西側は、渦の方向と進行方向が逆となり打ち消しあうため、風は弱くなる。